今から20年以上前の話ですが、開業当時、五感に対してアプローチする事を考えていて「マインドテラピー」と名乗っていた時期がありました。
私の造語ですが、五感「視覚」「聴覚」「味覚」「嗅覚」「触覚」から身体全体にアプローチするというものでした。
「触覚」に関しては、整体。
「視覚」はマインドアートというものを描いていました。
「聴覚」は優先の中のニューエイジチャンネルでヒーリングの音楽をかけていました。
それで「味覚」「嗅覚」をどうするかという事で、ワンルームマンションで開業していたので料理を出す事も出来ないので、(料理もできないし・・・)色々考えた末に、ハーブティを出す事にしました。
色々探し回っているうちに大阪梅田の阪急三番街で名前は忘れましたがハーブティのお店を見つけました。
今でこそアロマやハーブは一般的ですが、当時としては中々珍しかったものです。それで施術後ハーブティを出すという事していました。これを「味覚」「嗅覚」にあてはめました。
前述の三番街のハーブティのお店のオーナーに、色々教えてもらった結果、「モーリス・メッセゲ」のハーブが一番と聞きました。
その発売元を教えてもらってコンタクトを取り、問い合わせをし早速仕入れをしてクライアントに施術後に飲んでいただきました。
開業当時(平成元年)は今ほど忙しくなかったの、終わった後もクライアントとゆっくりしゃべる時間が有りました。
「ティザーヌ」というブレンドティーがあり、リラックスとか利尿とか色々効能が書かれていましたが、さらにもっと知りたいという、気持ちがわいてきてハーブの勉強を始めました。
日本園芸協会で「ハーブコーディネーター」という資格を取りましたが、これはハーブ自体の勉強でアロマの勉強では有りません。
そこで、ティザーヌの仕入れ元に相談すると、末富先生の講習会を紹介していただきました。
毎月一回数時間ずつ2年間およそ100時間トレーニングを受けました。
末富先生は日本に初めてエステティックという言葉を導入された方という事で、「内面美容」と言う事をしきりに言っておられました。
アメリカのメーカへの化粧品はファンシーがベースで表皮にアプローチするが、ヨーロッパの化粧品はキュアがベースで、真皮にまで達して効果を発揮する、「フィトテラピー」を中心に講義をされていました。
講義内容としてはハーブ理論は勿論、精油の事からリレクソロジー、まで幅広く学ばせて頂きました。
その中の体質類別法「胚葉学」は今でもずっと利用させていただいております。ホリ協で何回か講演させていただいて時も、この「胚葉学」はお話しをさせていただいてますし、整体の授業の時も必ずカリキュラムに入れてあります。
そして、この末富先生の講座で初めて「ホリスティック医学」という言葉を聞きました。
その授業を受けている時に、まさに自分がやろうとしていた「マインドテラピー」にぴったりだと身体が震えた事を、昨日のように覚えています。
当時に受講者はほとんどがエステティックサロンのスタッフの方が多く、サロンのスタッフがニキビでも作っていようものなら、容赦なく叱ってられました。
その中であと一人治療系の受講者がおられました。鍼灸師の女性の方です。
そしてその方が何と、当時発足間もないホリスティック医学協会関西支部の、事務局長の森さんだったのです。
彼女から色々ホリスティック医学協会の事を教えていただき、すぐに入会させて頂きました。
1990の夏です。
実際フォーラムに参加させていただいたのが、
第4回 91. 1.20 藤岡義孝先生の 「食・自然・調和の医学」でした。
その時はフォーラムの後、新年会が有りそこに参加した時、今の支部長の黒丸先生に声をかけられたのがホリ協のスタッフをさせていただ様になったきっかけです。
20年も前の話です。
末富先生の講義でホリスティック医学ともう一つ、印象に残っているのが「心理美容」という言葉です。この言葉「shinri-biyou」から今の、「健康塾SBバランス整体院」という屋号を付けたぐらいです。(何故かローマ字読みだったのですが・・・)
そのホリ協のスタッフをするきっかけとなった、末富先生が本年4月末にお亡くなりになったという事を、つい先ほど知りました。
ご冥福をお祈りいたします。