秋の長風呂

秋の長風呂

私は長男で妹しかいないので
小さい頃から兄が欲しかった。

実際は無理な話だ。
だから小さい頃は2つ違いの従兄に良く遊んでもらった。

今は、年賀状のやり取りや、
親戚の冠婚葬祭で会うぐらいである。

そんな兄貴との思いで今も残っているのが
秋のお風呂の入り方だ。

何の事はない。
窓を開けて入るということだ。

お湯に肩までつかりながら
窓を開けると頭の上をすっ~と、
冷たい風が通り過ぎていく。

ただそれだけの事だ。

だけど、この事を強烈に覚えている。
どんな前後でそんな話しになったかは
とんと覚えていない。

40年も前の話だがその感覚は今も
お風呂に入った時、
つい窓を開けて入りたくなる。

この風は40年を超えて吹いているのだろうか。

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健康に留意するのなら
半身浴をお勧め召します。

思い出に浸るなら肩までつかって窓を開けてみてください。