我慢の木

 

踏まれても、踏まれても

耐え、忍んで春になったら

かわいい花を咲かす。

そんな、我慢強い花の話ではありません。

 

サンスベリアという観葉植物を知っていますか?

マイナスイオン効果が高いと紹介され、

空気を浄化してくれる植物として有名です。

4年ほど前から育てています。

最初5号鉢(約直径15cm)で3株のものを購入してきました。

その中の一株が枯れてしまったので

小さい株を5つ追加して今では

7号鉢に一杯まで大きくなってきました。

 

我慢強い木というのはこの植物のことではありません。

この観葉植物は寒さに弱く

霜に合うと一発で枯れてしまいます。

日本では冬の屋外では育たない植物です。

沖縄辺りだと育つかもしれませんが・・・。

 

と言うのは以前、

台北へ行った時、

11月の中頃でしたが

街路樹のグランドカバーとして植えてあったのを

見たことがあります。

多分台北では冬でも屋外で育つんでしょうね。

 

じゃ、「我慢強い木ってなんだ」ということですが、

この「サンセベリア」が我慢強いのではなく

この「サンセベリア」を育てるのに我慢が必要だと言うことです。

 

???!

 

耐寒性のない植物と書きました。

関西では冬場屋内の10度以下にならないところへ入れて

冬場は完全に水を切るのです。

11月下旬から3月頃まで水やりをしません。

そうです乾燥しても大丈夫なのです。

もともと多肉植物(葉っぱが厚く水分を貯めておける)ですから

子株を買ったときも葉っぱだけ(根が無い)を買ってきて

土に埋めておくだけで育っていきます。(もちろん夏場です。)

 

それでこの植物を育てるのに

いつから水を切ろうか悩むのです。

まだやっても大丈夫かな?

もう暖かくなったから水やりしてもいいかな?

と判断に迷う植物なんです。

特に初春の水のやり始めを悩みますね。

暖かくなったと思っても寒の戻りで失敗することもありました。

ここが我慢のしどころなんですね。

 

病気が回復する時も、

もう後一日安静にしたら良いのを

焦って動き出すとぶり返したりします。

その辺りのさじ加減が一番難しいですね。

 

整体をする時もそうです。

クライアントの喜んでもらおうと

ついやりすぎてしまう初習者がいます。

そうすると過刺激になってしまうのですね。

 

『過ぎたるは及ばざるが如し』。

また「ちっといい加減」が、

「丁度好い加減」という事もあるので、

あんまり細かく目くじらを立てることもできませんが・・・。

その辺りのバランス感覚が身に付いたら

一人前なんですけど・・・。